今までパリで開催された美術展をテーマごとにまとめました。自分に合った展覧会のテーマから記事を選んでみてください。
ここで少し、最近のパリの展覧会の3つの傾向をお話ししたいと思います。
先ずは、モード系のテーマが増えてきたことです。今までに美術館に興味のなかった人たちも、楽しめる内容となっています。モードといえばパリ装飾美術館やガリエラ宮殿が専門でした。しかし今年は、プチ・パレやルーヴル美術館でもこのテーマが取り上げられています。これは、モードの芸術としての価値が上がってきたことが一つの理由だと思います。そして洋服のブランドのPRにもなるのでスポンサーが付きやすい、という考え方もあるかもしれません。
次に女性アーティストの回顧展の増加です。今まで大きな美術館で取り上げられなかった女流画家の回顧展や、既に認知されている女性アーティストまで様々ありました。これは女性の美術史家、学芸員が増えてきたことも一つの要因だと思います。そして今までとは違った目線や価値観で、女性芸術家の再評価が行われているのだと思います。
最後に近代北欧画家の美術展が増えていることです。今までフランスでは回顧展が開かれていなかったが、母国では有名な画家の個展が続いています。また19世紀から20世紀にかけてパリには、諸外国から芸術家が集まりました。これらの芸術家の回顧展はフランスの美術とつながりを持たせて企画が組めます。そして、何度も使い古したテーマや画家の回顧展から発展させ、新しい発見を促すことを可能にします。