『アル・サーニ・コレクション』オテル・ドゥ・ラ・マリーヌ

ヘンリー8世の肖像画、1550年頃 美術展
ヘンリー8世の肖像画、1550年頃
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ヘンリー8世の肖像画、1550年頃オテル・ドゥ・ラ・マリーヌで開催されている『アル・サーニ・コレクション』展に行ってきました。

この美術館では、2021年の開館からアル・サーニ・コレクション財団と提携し展覧会を企画している。アル・サーニ・コレクションは、カタールの王族のコレクションである。そしてこの企画展スペースは、日本人建築家の田根剛氏が担当した。またこの契約は2031年まで続き、年に1回展示の入れ替えがある。

今回の展覧会では、英国のヴィクトリア&アルバート博物館からも作品を借りている。

エドワード6世(イングランド王)の肖像画 1550年頃
エドワード6世(イングランド王)の肖像画 1550年頃
マルグリット・ドートリッシュの肖像画、フアン・パントーハ・デ・ラ・クルス、1600年‐08年頃
マルグリット・ドートリッシュの肖像画、フアン・パントーハ・デ・ラ・クルス、1600年‐08年頃

アル・サーニ・コレクションのルネッサンス美術

今回のオテル・ドゥ・ラ・マリーヌの展覧会では、主に英国、イタリア、ドイツ、フランスの作品を集めた。アル・サーニ・コレクションは古代から現代までの広範囲の文化、文明を網羅している。

また作品の種類も絵画、彫刻、美術工芸品、陶器など広範囲にわたる。今回の展示会では、美術工芸品が多く展示されいた。

王族や貴族の肖像画については、有名画家の側近の作品である。オリジナル作品ではないが、人物の装飾品や洋服などの完成度は高い。

コルセットの一部、イングランド、1615年頃
コルセットの一部、イングランド、1615年頃
筆記用具入れ、ロンドン、1520年‐27年
筆記用具入れ、ロンドン、1520年‐27年

ルネッサンス美術工芸の特徴

美術工芸品は、遠くの国から商人によって運ばれた異国のカラフルな貝殻が使われていた。見知らぬ国から遠い旅をしてきた素材を見ながら、職人たちは想像を膨らませデザインを練る。ルネッサンス時代の工芸品は、このように自然の素材と金属の彫刻を組み合わせたものであった。

そして中国明朝時代(1573年‐1619年)の磁器には、ドイツで金色加工された銀細工が付け加えられている。この付け加えられた金属細工の部分には、ルネッサンス時代の職人の技術の高さがうかがえる。

今回の展覧会では、多くの美術工芸品が展示されていた。美しさもそうだが、当時の加工技術は本当に素晴らしいと思った。

明朝の水差し、金細工(1602年ー32年)はバルタザール・ホルウェック(ニュルンベルク)により付け加えられた 
明朝の水差し、金細工(1602年ー32年)はバルタザール・ホルウェック(ニュルンベルク)により付け加えられた 
フィレンツェまたはピサで作られた花瓶、1600年-30年頃
フィレンツェまたはピサで作られた花瓶、1600年-30年頃
船、ブレーメン、1600年‐1615年
船、ブレーメン、1600年‐1615年
白鳥、ドイツ、1602年頃
白鳥、ドイツ、1602年頃

参考サイト/ホテル・ドゥ・ラ・マリーヌ

今月の美術展

オテル・ドゥ・ラ・マリーヌの情報

Hotel de la Marine

開館時間 月曜から日曜10時30分から19時、金曜日は21時30分まで開館(入場は閉館45分前まで)1月1日、5月1日、12月25日は閉館

住所 2 Place de la Concorde 75008 Paris 

料金 執事のアパルトマン+サロン+ロッジアの見学大人17€、企画展+サロン+ロッジアの見学13€、サロン+ロッジア(企画展が開催されていない時期)9€、企画展+常設展23€(インターネット予約限定)、18歳未満無料、11月から3月の第一日曜日無料

地下鉄 1番線、8番線、12番線Concorde駅1番線 Tuilleries駅(12番線Concorde駅は5月17日から9月21日まで閉鎖、1番線、8番線Concorde駅、1番線 Tuilleries駅は6月17日から9月21日まで閉鎖)

バス 42番、 45番、 52番、 72番、 73番、 84番、 N11番、N24番

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