ルーヴル美術館にオートクチュールドレスが集まった
パリのルーヴル美術館で開催されている『ルーヴル・クチュール』展に行ってきました。
この春、ルーヴル美術館の美術工芸部門の9000㎡に、オートクチュールドレスが集まった。その数は、マネキンに着せられたドレス65体とアクセサリー約30点。そしてパリのオートクチュールでお馴染みのシャネル、ディオールなど有名ブランドがずらりと並ぶ。またパリコレに参加するメゾンのドレスをまじかに見ることができる貴重な機会だ。
近年、有名ブランドのデザイナーの企画展や、モードをテーマにした展覧会が人気を博している。それはデザイナーの作品やブランドの歴史を、洋服を見ながら理解することができるからだ。そして被服が単なる消耗品ではなく、デザイナーの表現手段であることが分かる。


美術工芸品とモードの競演
有名デザイナーの多くは美術品を所蔵している。そして芸術作品からインスピレーションを得て、ドレスを創造する人もいる。というのも美術工芸品とドレスを隣同士に並べると、古典の家具のデザインが今でも古びていないのが分かる。また皆が忘れた工芸品を洋服として再現することで、これらの文化財に新しい息吹を吹き込む事になる。
今回の展覧会の目的は、いつも美術館に来ない人たちを誘うためだと館長は言う。オートクチュールドレスは、多くの人が関心を持っている。そして鑑賞には特別な知識がなくても十分楽しめる。
またルーヴル美術館の美術工芸部門は、歴代の君主が使用した家具などが実際に展示してある。そして豪華な美術工芸品の展示室をオートクチュールと掛け合わせることで、相乗効果を狙う。
19世紀の宮殿の装飾の中にオートクチュールのドレスが展示してあると、かなり見栄えする。また写真を撮るのも楽しみになる。そして展示される洋服も、そこにある美術工芸品と呼応するように選ばれているため説明なしに納得してしまう。


ルーヴル・クチュール展の楽しみ方
ルーヴル美術館にきて美術工芸品まで見に来る人は、それほどいないと思う。しかし今回は、オートクチュールドレスを堪能しながら、これらの工芸品に関心を向ける良い機会である。数が多いので、どこに目を向けていいかわからないのがこの部門の難しいところだ。しかしドレスの展示と合わせて作品を観賞すれば、関心も沸く。
美術工芸品もその時代背景を知っていると鑑賞が、楽しくなる。しかし工芸品は一点ものではなく、同じような作品が並べられている場合が多い。そのためか、見る方はどこに価値があるのかわからない事がある。でもそこに有名ブランドのドレスが並ぶと、その工芸品の存在感が一気に高まる。やはりそれはブランドの力も大きいと思う。
モードが好きな方は、目の前でパリコレの有名作品が見れるチャンスである。そしてインスタグラムをやっている人は、きれいな写真が取れるのでお勧めする。またどちらにも興味がなくても、9000㎡の美しい空間を散歩するだけで幸せな気分になれる。


参考サイト/ルーヴル美術館
モードの美術展記事
ルーヴル美術館の情報
Musée du Louvre
『ルーヴル・クチュール』展は8月24日まで開催
LOUVRE COUTURE – Objets d’art, objets de mode)
開館時間 月、木、土、日曜9時から18時、水曜、金曜日は9時から21時まで開館、火曜閉館日(チケット販売は1時間前まで、閉館30分前から展示室閉鎖開始)
住所 Rue de Rivoli 75001 Paris
料金 大人22€、18歳未満無料
地下鉄 1番線、7番線Palais-Royal/Musée du Louvre駅、14番線Pyramides
バス 21番、27番、39番、67番、68番、69番、72番、74番、85番、95番
駐車場 1 avenue du Général-Lemonnier 7時から23時(ショッピングセンターCarrousel du Louvre 入口)