『マチス、1941年‐1954年』グラン・パレ

ルーマニアのブラウス、1940年
ルーマニアのブラウス、1940年
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みなさんこんにちは。今回は、7月にパリで開催されていたマチスの展覧会をご紹介します。この展覧会は、工事中のポンピドゥーセンターとグラン・パレの共同開催です。というのも今、ポンピドゥーセンターのコレクションは展示場所がありません。そのためパリのグラン・パレを借りて現代美術を楽しむ機会を作りました。

今回のマチス展では、晩年の1941年から54年の作品を扱っています。70歳を超えてからもマチスは、切り絵やステンドグラスなどの大型作品に挑戦していきました。

展示は、ほぼ時系列で1階と2階に分かれています。1階は、絵画や切り絵作品、そして2階は大型作品が中心です。グランパレの天井の高い会場で見る、全身を包み込むような大型作品が見られたのは貴重な体験でした。

人物のいる室内、1947年
人物のいる室内、1947年
イカロス、1943年
イカロス、1943年

マチスの文芸春秋も

マチスは、晩年切り絵の作品を多く作りました。明るい色使いで、星や植物など自然界のモチーフをよく使っています。とても装飾的な作品です。

また対照的に墨と筆のみで、人の顔や全身を描いた作品もいくつか残しています。ひと筆で描いた作品からも、その人物の特徴が伝わってきます。

そして日本の文芸春秋の表紙も飾っています。このように4冊並べるとカラフルで楽しいですね。マチスの幾何学模様、動植物をかたどった原色のモチーフは、文芸春秋の黒い文字を引き立たせています。

文芸春秋の表紙
文芸春秋の表紙
クリスマスの夜、1952年
クリスマスの夜、1952年

切り絵の大型作品

そしてマチスの切り絵作品もどんどん巨大化していきます。ステンドグラスのマケットも切り絵で等身大のものを作っています。

その中でも『王の悲しみ』は、かなり凝った構図になっています。ここでは、老いた王を慰めるため、音楽をかなでる者とダンスを踊る女性が描かれています。これは、マチスの晩年の自画像とも呼ばれる、彼の代表作です。

同じく52年に制作された『青い裸体II』も切り絵の作品です。これは、青い裸体シリーズで4作品あり、すべて同時期に作られています。女性の体のボリュームを画面いっぱいに表現しています。そして足を交差させ、手を頭の後ろに回し、長方形の中に窮屈に体を収めています。白い輪郭で縁どられた体は、体の各部位を表現しています。また平らな切り絵でありながら、複雑な体の動きから手前に来る部位、後ろになる部位がはっきりとわかり立体感を出しています。

マチスの晩年の作品だけでも、これだけ多様な表現を追求していったのかと改めて驚かされました。そして年老いて体の自由がきかなくても、自分のできる表現方法で新たな境界線を切り開いていくエネルギーもやはりすごいですね。

王の悲しみ、1952年
王の悲しみ、1952年
青い裸体 II、1952年
青い裸体 II、1952年

参考サイト/グラン・パレ

グラン・パレの記事

グラン・パレの情報

Grand Palais

『ニキ・ド・サンファル、ティンゲリー、フルテン』展は2026年1月4日まで開催

開館時間 火曜から日曜10時から19時30分、金曜22時まで(チケット販売は閉館1時間前まで)、月曜休館

住所 17 Avenue du Général Eisenhower 75008 Paris

料金 18歳未満無料、18歳から25歳と学生30歳まで14€、普通料金17€

地下鉄 1番線13番線Champs-Elysées-Clemenceau駅、9番線Franklin D.Roosevelt駅

鉄道 RER C線 Invalides駅

バス 28、42、72、73、80、83、93

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